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純和式の畳が浮世絵の額縁になりました
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第19話

今から20数年前、私がボストン美術館で、浮世絵レベルの木版画を作ったらビジネスになるんじゃないか、と思ったのは次のような考えからです。
通常、絵画といえば画家が作品をつくりあげて、1点ものとなります。しかし、浮世絵レベルの木版画というのは、画家は絵を描きますが、その絵は彫師、摺師の職人の手に渡り、量産されるのです。
一方、ボストン美術館では、西洋の巨匠の作品にも勝るとも劣らないものとして、(浮世絵レベルの)木版画を扱っています。でも、その価格といえば木版画は量産できますから、通常の絵画に比べると圧倒的に安くできるのです。つまり、浮世絵レベルの木版画というのは、ものすごくお買い得なアート商品となりえるのです。
当時、前の会社の都合で赴任していましたので、これは「きっと誰かやるんだろうなぁ‥」と考えていました。ただ、とても気になるテーマではあり、その後もその実現性を探るべく木版画についての知識を増やしていったのでした。