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純和式の畳が浮世絵の額縁になりました
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第26話

色と色が接した絵、例えば下図のような黄色い下地に青い四角がある絵を木版画にしようとした場合、版木は四角い部分を凹にした黄色用の版木と、四角い部分を凸のした青色用の版木を用意します。そして、順番に黄色、青色と重ね摺りをすれば、目的の絵ができるのですが、実際には見当を使っていても、和紙の伸び縮みなどの影響で僅かながら2色間でズレを生じてしまいます。そのズレは、2色の境界線部が白くなったり混合色が現れたりして、見苦しい色が不規則に現れます。その対策として、輪郭線の版木を用意して、黒の輪郭線を入れれば、その問題は解決します。
このような理由から、浮世絵や伝統木版画の絵柄には輪郭線(墨線)が入っているのですが、輪郭線のない絵を望む場合はイメージ道りにはならなくなりますので、厄介な話となります。
ただ、一部の絵柄によってはそれを救う伝統技法もあります。