純和式の畳が浮世絵の額縁になりました
職人は復刻版の生産などによって生き残ったと説明しましたが、そのビジネスをしている版元も職人同様に少数ですが東京などに存続しています。今の職人による品質の高い伝統の木版画というものは、その存在すら知らない人も多いので、その版元から入手して転売するということをひとつの基幹ビジネスとすべく準備を進めました。入手元のひとつは、浮世絵を専門とする版元(A社)です。前述の初摺り品を原画として復刻をする極めて品質の高い浮世絵作りをしています。転売品を大量に入手する一方で、このビジネスのノウハウも伝授して頂けました。もうひとつは、新版画を専門とする版元(B社)です。こちらでは当時作られた版木の多くが健在であり、当時と同じ品質の後摺り品を作り続けています。A社同様に転売品を大量に入手する一方で、職人の紹介を含め、さまざまなビジネス支援を頂いております。
転売のビジネススタイルはこのように構築したのですが、やはりメインはオリジナル品をどう作るか、一番の問題はデザインをどうするかでした。私は40年以上の趣味の産物として、木版画化して上手く共振するようなデザインを見つける能力が飛躍的に向上してきました。100発100中に近いレベルです。であれば、世の中のありとあらゆるデザインを見て、これぞと思うものをヒットさせれば良いのでは?と考えるようになりました。
