^Back To Top  トップに戻る
Slide
純和式の畳が浮世絵の額縁になりました
TOP.jpg
Top_Banner_Trinistyle.jpg
08.jpg
11.jpg
07.jpg
01.jpg
03.jpg
05.jpg
06.jpg
previous arrow
next arrow

  
  

第35話

オリジナルの伝統木版を作れるようにはなりました。私としては良い出来栄えと思っているのですが、万一勘違いでもしていると大変です。何か評価する方法があるといいのですが、定量化できない芸術品ですからそうはいきません。ところが、そんな虫の良い話が実際には起きたのでした。
昨年の1月末、名古屋ボストン美術館で「華麗なるジャポニスム展」が開催され、そのイベントのひとつとして、本家ボストン美術館から版画部門のキュレーター:ヘレン・バーナム(Helen Burnham)さんが来日してジャポニスムの講習会を開催されました。私からすると、海外の美術館で木版画を評価できる最も有能な方の来日でした。
http://www.nagoya-boston.or.jp/blog/2015/02/post-24.html
当日、私はオリジナル作品を持って、その講習会に参加しました。講習会が終了して、幸いにもヘレンさんと学芸院の方が二人で話している状態となったので、私は二人のもとに向かいヘレンさんとお話しする機会を得ました。私の自己紹介、浮世木版の起業の話などをして、オリジナル作品を見てくれるようにお願いして、第1作の「津軽龍飛碕 階段国道」を見せたところ、ヘレンさんは驚き叫ぶように言ったのです。"Oh My Goodness!!"
この訳ですが、意味的にはGoodnessが「良いもの」ですから、「何と良いものでしょう!」という絶賛の叫びだったと思います。私はこの経験によって、オリジナル作品の出来栄えは良好、私の作品作りは間違っていない、という確信を持つようになりました。
ただ、残念なことに、名古屋ボストン美術館は来年閉館となるそうです。このようなイベントはもう二度とないことでしょう。私はこんな千載一遇のチャンスをものにできて、こと木版画に関しては本当に強運だなぁと思っています。